2008年10月13日月曜日

【ブレイブ・ストーリー】端折りすぎ

小説の方を読んでから、暇もあったので映画の方も見てみることにした。



メインキャラクターの絵などは、映画化の際のポスターで小説を読むより前に見かけていたから、あまり違和感ない。
けど、ちょっと脇役になると結構違和感あった。とは言え、脇役は、小説ではかなり重要な役割をしていたが、映画ではほんとに脇役だったので、違和感などあろうとなかろうとあまり関係ないとも言える。

そう、キ・キーマやミーナ、カッツにトローンといったキャラクターは、本当にただの脇役に成り下がっている。それぞれが抱える葛藤もドラマもすべてすっ飛ばされている。

そして、それはワタルとミツルについても同じ。

ワタルとミツルの、現世での生活の描写が大幅に割愛されているため、それぞれが、どういう、どれほどの決意を秘めて幻界に”運命を変える”ために旅立つのか、その重みが伝わりにくい。

人柱を巡る不安、絶望という物語後半の核と言える部分はきれいサッパリ省略されているし、中盤の転機となる、父親との、そして自分との葛藤も、仄めかす程度で終わっている。


正直、文庫で十分な厚みのある3冊分の話を2時間枠に押し込むのに無理があったのではないかなあ。

せっかく作画などは別に文句をつけたいとも思わないクオリティなのに、話がひどく薄っぺらで、先に原作を読んでいればまだ良いが、そうでないと、ストーリーに着いて行くことすら困難だろう。

もし、原作未読でこの映画を見て、期待ほどじゃないと思った人がいたら、映像のイメージだけ受け取っておいて、原作を読んで見ることを進める。もったいない。

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